ノノノノ

1・2巻、続けて読了。


うん、良かった。
野々宮ノノ扮する野々宮悠太が、女であることを偽り男としてスキージャンパーの道を進んでいく物語なわけですが・・・
「奇抜さを狙いつつもウケの良さそうなスポーツ(スキー)もの?誰も読まねぇよ」と思うなかれ。
確かにスキーの専門的な用語が出てきたり、どれだけ飛ぶとどのくらい凄い、みたいな読者置いてけぼりになる要素(マガジンでスポーツものがたびたび長続きしないのもこのため?)もあるのですが、登場人物のキャラ付けや立ち回りがしっかり設定されており、「テーマありき」じゃなく「キャラありき」になってるところが良いですな。
やっぱりキャラが生きてこそ、テーマを主張できる段階になるんじゃないかなと。
○○は凄いんだよ、面白いんだよ、という感情が先走ってしまうとやはりついていけなくなる、と。


野々宮ノノ(=ノノノノ、でしょうか)というか野々宮悠太ですが、まずこのキャラを主人公というべきかヒロインというべきかが問題ですね(笑
悠太を男だと思って周りは接してくるのですが、うっかり着替えてるシーンなりを見られた悠太は一部で「女装癖のある美男子」になっていきます(苦笑
ヒロイン?であるコウロギも例外なくその認識を持つのですが、それでもなお男として興味を持ってしまったようです。
一方悠太のライバル的存在である天津は、コウロギに好意を抱いたり、悠太に好意なんだか友情なんだかを抱いたり。一方で悠太は天津のことが(男として気になるようです。)
要約すると、
・コウロギは悠太が好き
・悠太は天津が好き
・天津はコウロギが好き
というような、普通では考えられない堂々巡りな三角関係が成立してしまっています(苦笑
ぶっちゃけコレ、何がどうなってもカップルが出来上がりません。
可能性としては、悠太が女であると知った天津がどういう態度に出るのか・・・というのが唯一の組み合わせでしょうか。
悠太達がスキーで金メダルを取れるのかも気になりますが、この辺りがどうなるのかも非常に気になります。


また各脇役も非常に個性的な面々が揃っております。
運動選手?のオーラが見える、雑誌記者。(悠太の過去をかぎつけて話をかき回したりするようで、キーマン的な。)
強烈なゲイ男。
アフロで暴君な皇帝。
などなど。
「オーラが見える」など、前作がエルフェンリートのようなSFな話だっただけに、そういった要素や概念も少なからず顔を見せているようです。


あとはまぁお約束な喜び方で申し訳ないですが、サービスシーン的なところもちょこちょこあります。
著者の画力もエルフェンリート初期と比べると安定したものになっており、安心して読むことが出来ます。




単行本は3ヶ月に1回ペースで出るようで(1巻3月、2巻6月、3巻9月)、早くも3ヵ月後が楽しみです。
月刊連載だと前巻の内容が頭からトんでたりしますからね(苦笑


ちなみに少しでも興味を持たれた方が居たら、amazonレビューでも見てください。
凄い褒めちぎりっぷりです。


ノノノノ 1 (1) (ヤングジャンプコミックス)
ノノノノ 2 (2) (ヤングジャンプコミックス)